肌のハリに大きく関わっているのが、弾力線維のエラスチンや膠原線維のコラーゲン。紫外線は肌の奥の真皮層にあるエラスチンやコラーゲンを減少させたり、破壊したりします。それが肌表面に現れるのが、シワやたるみといった老化現象。シワができた、増えたと感じるのは、知らず知らずのうちに浴びている紫外線が原因かも。アメリカの皮膚科学会では、乾燥やシワ、たるみなどの肌老化の80％は日光障害によるものと報告されているくらいです。

年齢と共に新陳代謝が衰えていくのはしかたのないこと。でも現代女性の場合、実際は若くても不完全なメイクオフ、不規則な生活、身体に負担をかけるダイエット、ハードワークなどが重なって、新陳代謝がにぶりがち。本当はとても若いのに、疲れて年齢以上に見える人も増えているようです。

この飽食時代に栄養不足なんて、と驚かれる方も多いのでは? ところがバランス良く栄養が取れている人は案外少ないのではないでしょうか。食事を抜いたり、極端に食事を減らすなどの無理なダイエット、ファーストフードばかり食べていたり…。身体にとって必要な栄養素が供給されなければ、肌荒れを起こしやすかったり、老化が進んだりしてしまうのは考えてみれば当然のことです。

人間の生体リズムを無視した生活も、老化を早めてしまいます。寝不足の翌日など、肌のくすみ、肌荒れ、小ジワなどが目だつという経験は、誰もが心当たりがあるのでは? 一時的な睡眠不足は回復可能ですが、慢性的になると皮膚細胞が疲労し、新陳代謝が乱れたり健康な細胞が生まれにくくなったりして老化の原因になるので注意しましょう。

ストレスと肌の関係はすべてが明らかにされたわけではありませんが、老化に影響を及ぼしていることは確かです。紫外線や大気汚染などの物理的ストレスだけでなく、疲労や人間関係、仕事のトラブルなどといった精神的ストレスも肌の大敵です。ストレスを感じたらできるだけ早く解消することが大切ですから、自分なりの解消方法を見つけて対処しましょう。

こうして老化の原因をみてくると、きちんとした暮らし方が肌には一番大切だということが分かります。
偏った食習慣がついてしまっている人は、一週間、自分の食べたメニューを記録してみましょう。不足している栄養素が浮かび上がってきます。忙しくてなかなか食事の質を上げられない人は、健康食品で補ってみては?　また睡眠時間は長さばかりでなく、就寝時間も大切。運動不足も新陳代謝の衰えに拍車をかけるので、睡眠時間や毎日の運動量も一度チェックしてみましょう。